発達障害がある人の中には、感覚過敏がある人もいます。
光を異常にまぶしく感じる視覚過敏や、特定の洋服の素材が痛く感じる触覚過敏などがあります。
どの感覚に過敏さがあるか、どんな過敏さか、どの程度の過敏さかなど、人によって様々なので、一言で「感覚過敏」と言ってもその中身は多種多様でわかりづらいのが現状。
今回は、ADHDで障害者手帳があり、聴覚過敏と視覚過敏がある私の、実体験を書いていこうと思います。
お子さんが感覚過敏があるけど、どんな感じかよくわからない……という方や、
自分も感覚過敏があるけど言語化がうまくできない……という方のお役に立てれば幸いです。
私の聴覚過敏の概要
物心ついたときから、世の中ってうるさいなぁと思っていました。
小さい時からずっと聴覚過敏があったようです。
うるさい場所はもちろん苦手、普通くらいの音量でも体調が悪いとうるさく聞こえます。
そのほかに、騒がしい場所での会話の困難さに困っていました。
学校とかで、「班ごとに話し合いましょう」という状況で、各々が話し合いをしている騒がしさの中で、自分の班の人の会話だけを拾って聞くことができませんでした。
断片的に聞こえる単語と、口の動きや表情を見て、なんとなく推測することで乗り切っていました。
こんな場面が困難です!
では、具体的に私が困難に感じる場面を4つ挙げていきます。
駅のホームや電車
身近な騒がしい場所と言えば、駅と電車。
うるさくて嫌いです。
ノイズキャンセリングイヤホンや耳栓などを忘れて、丸腰で電車に乗らなくてはならなくなった時の絶望感といったら!
電車のガタンゴトンという音に加えて、アナウンスの音や乗客が話している声など、音が複雑に絡まっていて、頭が痛くなります。
駅や電車内で私と会話するのは難しいです。
地下鉄は普通の電車よりうるさく、会話相手の声がまったく聞こえません。
ライブ会場
アーティストやアイドルのライブに何回か行ったことがありますが、必ず耳栓をしていました。
ライブ会場ってうるさすぎませんか?
好きなアーティストのライブだから、余すところなく聞きたいと思っていても、耳栓をしないとやはり耐えられません。
バンドのライブハウスとか、文化祭でやってた軽音部のステージなどは、近づくこともできませんでした。
自転車の後ろに乗って会話
親が自転車をこいで、後ろに子どもを乗せるスタイルの電動自転車をよく見かけます。
私が小さい頃は、自転車の後ろに自分が乗って、前に座っている親と会話をすることができませんでした。
車の音や、自転車が風を切る音などに邪魔されていたのもありますし、声が自分の方に流れてこないせいもありました。
対面していれば、声が進む方向に自分がいるのでよく聞こえますが、二人で同じ方向を向いている自転車では、声が進む方向に自分がいないので聞こえないのです。
相手がどこを向いて話しているか、自分がどこを向いているのかも、聞こえに影響しています。
お皿洗いしながら会話
よく母がお皿洗いをしながら私に話しかけてくることがありました。
水が流れる音で毎回声が聞こえず、困っていました。
でも、母はお皿洗いしながらでも私の声を普通に聞こえていて、そのことに驚きました。
同じような条件で、ドライヤーしながら会話も難しいです。
私がしている対策
聴覚過敏に対して、私がしている対策は大きく3つあります。
1つ目は、聞こえづらいと言っておくこと。
この場面では聞き取りが難しそうだな、と思ったら、先に「ちょっと聞こえづらいので、何度も聞き返してしまうかも……」などと言っておきます。
先に言っておくことで、相手の気を悪くさせることが減ります。
2つ目は、グッズを使うこと。
耳栓やノイズキャンセリングイヤホンなどの便利グッズをフル活用します。
↓以下の記事に、おすすめのノイズキャンセリングイヤホンなどをまとめています。
3つ目は、頭痛薬を飲むこと。
私は頭痛持ちで、頭痛などの体調不良があると過敏さがひどくなります。
酷くなる前に早めに頭痛薬を飲んだり、(本当はダメな使い方だと思いますが)頭痛薬を飲むと過敏さが少し減る気がするので予防的に飲んだりしています。
私の視覚過敏の概要
次は、私の視覚過敏についてご紹介します。
視覚過敏は、たぶん小さい頃はありませんでした。
私は視力が悪いのですが、視力の低下と視覚過敏って関係しているのでしょうか……謎です。
子どもでサングラスをかけている人ってあまり見ないし、大人になると眩しさに弱くなるのが普通なのでしょうか。
聴覚過敏と同じく、体調が悪いと過敏さが増します。
眩しいのが苦手な一方で、キラキラしたものに異常に惹きつけられます。
ステンドグラス、海のきらめき、何かに反射した光……など、ずっと見てられます。
こんな場面が困難です!
私が困難に感じる場面を3つご紹介します。
日光
シンプルに日光がまぶしすぎます。
冬以外は、何かしら対策をしないととても体力が消耗します。
日傘、カラーレンズなどを使って日光を和らげています。
近所に白く塗られた道があって、日光を反射するのでそこを通るのがいつも苦行です。
夜の街頭
疲れている時に、特に街頭がまぶしくて苦手です。
視力の悪さのせいもあるかもですが、光がにじんで見えて、見ていると頭がガンガンしてきます。
酔っているとより過敏になるので、酔いつぶれて飲み屋街をふらふらしている時は、まぶしさにやられています。
車の運転
数年前に免許を取って以来、ペーパーでほぼ運転していませんが、車の運転中もまぶしかったなぁと思っています。
日光が車の車体に反射したり、道路に反射したりしてまぶしいです。
夜は夜で、ライトがシンプルにまぶしい。
車を持つようになったら、サングラス常備だなと思っています。
私がしている対策
先ほどもちらっと書きましたが、日傘やカラーレンズ、サングラスで対策をしています。
いつもまぶしさを甘く見て外出して、カラーレンズ持ってくればよかった~と後悔しています。
つまり、なんとか耐えられるレベルなので、聴覚過敏より過敏さが低いです。
頭痛がするとまぶしさも増すので、頭痛薬は聴覚過敏の時と同じように使っています。
おわりに
私の聴覚過敏と視覚過敏についてご紹介しました。
何をどう感じるかは、人によって違いますが、似たような症状がある方やその周りの方のお役に立てれば幸いです。
おすすめ感覚過敏対策グッズ
↑高いけどまじですごい。人から借りて一時期使ってました
↑サンバリアよき
↑サングラスだといかついかなと思って、いつもこういうのかけてます