こんにちは!
今日は、論文の読み方や探し方についてご紹介します。
大学で心理学を専攻していた時の知識を総動員して書いていきます!
※心理学や教育系以外だと、論文の形式が違う可能性が高いです。ですが読み方の基本は変わらないと思います。
「論文を読んで専門的な知識をつけたいけれど、難しそう……」「文字が多すぎてよくわからない!」という方や、大学生になりたての方などにおすすめです!
論文の読み方
上から順に論文を読んでいってもいいのですが、それだとわかりづらかったり、効率が悪かったりします。
ここでは、効率よくわかりやすい読み方のコツを紹介していきます!
論文の構成
心理学の一般的な論文の構成を、簡略化してみました。
では、それぞれのまとまりの概要を見ていきます。
要約(重要度:★★☆)
論文の内容をざっとまとめたものです。
英語で書いてある場合もあります。
また、最後のページに載っている場合もあります。
英語で書いてある場合は、「DeepL翻訳」という翻訳サイトがおすすめです!
専門用語もかなり良い精度で翻訳してくれます。
序論(重要度:★☆☆)
「序論」という記載がないものが多く、いきなり本文が始まります。
ここでは、研究に関連する情報がまとめられて書かれています。
「いままでこんな研究がされてきたよ!でも、ここはまだ研究されていないから、私たちはこの研究を今回するよ!」と示す場所です。
研究の仮説が書かれていたり、「本研究の目的はーー」と言っている部分があったりしたら、そこは要チェックです(重要度:★★★)
(用語の解説)(重要度:★★☆)
ない場合が多いので、かっこで表示しました。
難しい用語の解説や、「この論文ではこの言葉をこう定義する」などを示す場所です。
方法(重要度:★★☆)
研究や調査の方法が書かれています。
どんな人を対象としたかや、どんな質問項目を使ったか、どんな実験を行ったかなどが詳細に書かれています。
結果(重要度:★☆☆)
調査や実験の結果を、統計的に分析をします。
どういった傾向だったかなどを示す部分ですが、多くの場合が統計の数字の話なので、「こんなんわからん!」という方は飛ばしてOKです。
考察(重要度:★★★)
調査や実験、分析結果を踏まえて、どういう結論に至ったのかを言葉でまとめています。
分析結果では難しくてよくわからなくても、考察では「Aタイプの人は○○の傾向が高い」など、わかりやすく書いてくれています。
参考文献
最後に、参考文献が載っています。
気になる論文があれば、ここを見て、勉強の手掛かりにしましょう。
必要な部分だけ読んでいくためには
まずは、必要な部分だけ的確に読んでいくために、どこに注目したらいいのかを紹介します。
要旨
最初にある要旨は、本当に必要な部分だけをさらっとまとめたものです。
正直要旨だけを読んでもよくわからない場合が多いですが、他の部分も読めば理解が深まるはずです。
理想は、最初に要旨を読む→他を読む→最後にもう一度要旨を読む という読み方です。
最後にまた要旨に戻ってくることで、「なるほど!」と思えるはずです。
序論の最後「本研究の目的・仮説」
序論の最初の方は読み飛ばして、最後の方にある「本研究の目的」や「仮説」というキーワードを探しましょう。
その段落だけ読めば、この研究がしたいことを理解することができます。
用語
知らない用語が論文で使われていたら、用語の解説も見ておきましょう。
「ーーーと定義する」と書かれている部分は要チェックです。
研究方法
どんな手順で研究をしているのかを、ざっと見ておきましょう。
見るのは、
・誰を対象としたか
・どんな方法で実験をしたか
・質問紙がある場合はその内容
の3点です。
考察
最後の考察には、研究のまとめがかかれています。
序論の「本研究の目的」や「仮説」に対して、実際はどうだったかも書かれてるので、合わせて読むと、より理解が深まります。
時間がない人はどこを読むべき?
時間がなくて、さっと論文の趣旨を掴みたい方向けに、「時間がない人向けの読み方」もご紹介します。
要旨
要旨には、どんな研究をしたかと、どんな結果だったかまで、すべて書いてあります。
急いでいる人は、とりあえず要旨を読みましょう。
考察
考察部分を丁寧に読みます。
論文を読んで、得たい知識は、「Aタイプの人は○○の傾向が高い」のようなことですよね。
なので、そのようなまとめが書かれている部分を丁寧に読めばOKです。
論文の探し方
最後に、論文の探し方を3つご紹介します。
CiNii
論文や本などを探すことができるサイトです。
無料では読めない論文や、図書館に行かないと読めない論文もありますが、多くの論文を探すことができます。
Google Scholar
Google Scholarと検索すると、以下のような画面になります。
ここに、キーワードを入れて検索すると、論文のリンクがたくさん出てきます。
Google Scholarのいいところは、英語論文も検索できるところです。
検索
普通にGoogleなどの検索で、「○○ △△ 論文」と検索すると、論文が出てくることがあります。
まれにCiNiiで見られなかった論文が、PDFで落ちていることがあるので、そのようなときに役に立ちます。
おわりに
論文の読み方について紹介しました。
次回は、実際に論文を例に挙げながら、簡単な読み方を紹介できたらと思います!
論文の要約ブログもやっていきたいです!