療育のへや

療育や心理学に関する、体験・書籍・論文の情報共有をしていきます。ADHD・うつ病体験記も。

応用行動分析(ABA)とは?発達障害児への効果は?やり方は?おすすめ本も紹介

こんにちは!

 

今日は、応用行動分析(ABA=Applied Behavior Analysis)について紹介していきます。

 

私の大学時代のゼミの先生が、ABAを専門としていたので、ABAについて学びつつ、私自身ABAに基づいた教育を受けてきました。

 

今回は、ABAの考え方や実践方法を紹介していきます。

 

 

応用行動分析(ABA)とは

 

簡単に言うと、「心ではなく行動や環境から物事をとらえよう」という考え方です。

 

たとえば、幼稚園の自由遊びの時間にお友達を叩いてしまうAちゃんがいたとしましょう。

 

この場合、お友達を叩いてしまう原因は何でしょうか。

①Aちゃんがいじわるで乱暴だから?

➁お友達との適切なかかわり方がわからないから?

③Aちゃんにとって不快なことがあったから?

 

色々と原因は考えられますが、ABAでは①のような性格や心に原因を求める考え方をせず、③のような考え方をします。

 

どんな行動にも、それが生じるきっかけ(先行事象)があり、そのきっかけによって行動が起こるのだと考えます。

 

また、適切な行動を増やす強化、不適切な行動を減らす消去という方法があります。

 

発達障害児への効果は?

 

発達障害のあるなしにかからわず、すべての人間に効果があります。

 

(人間だけでなく、犬や猫などの動物にも効果があります。だから、動物に芸を教えられるのです)

 

不適切な行動や、問題行動がある場合に、それをなくしたり別の行動に代替したりすることで、発達障害のあるお子さんに特に効果があると言われているのでしょう。

 

ABA×育児のおすすめ本を紹介します。

 

 

 

 

 

ABAの考え方

 

それでは、ABAの考え方を、例を見ながら紹介していきます。

 

先ほどのAちゃんの例に、少し付け加えた話を使っていきます。

 

Aちゃんの例

Aちゃんは、幼稚園の自由遊びの時間にお友達を叩いてしまいます。

どうやら、Aちゃんは大好きなおもちゃで遊びたかったようですが、お友達がそのおもちゃを使っていたようです。

叩かれたお友達は、泣いてしまい、おもちゃで遊ぶどころではありません。

Aちゃんはそのおもちゃでルンルン遊んでいます。

幼稚園の先生は、お友達を叩くAちゃんを見て、「こら!叩いちゃダメだよ!」と叱るのですが、その後もお友達を叩く行動は続いています。

 

分析

 

分析の際は、「ABC分析」という考え方を使います。

 

A=Antecedent(先行事象、きっかけ)
B=Behavioe(行動)
C=Consequence(結果)

 

では、先ほどの例を見ると、

A=大好きなおもちゃはお友達が使っていて、自分は使えない

B=お友達を叩く

C=おもちゃをゲットできる(しかし叱られる)

 

このようになります。

 

お友達を叩く=おもちゃがゲットできるという流れを学習してしまったので、いくら叱られてもその行動を繰り返してしまうということです。

 

また、叩く以外の方法でおもちゃをゲットした経験がなく、他の方略が使えないという考え方もできます。

 

それでは、次は「お友達を叩く」という問題行動をなくすために、どのようにアプローチしたらいいのかを考えていきましょう。

 

 

先行事象を変える

 

先ほどの先行事象は、A=大好きなおもちゃはお友達が使っていて、自分は使えないというものでした。

 

この場合、大好きなおもちゃをもう一つ買って、Aちゃんも遊べるようになれば、お友達を叩くことはなくなります。

 

お友達に別のおもちゃで遊んでもらうというのも一つの手でしょう(かわいそうですが……)

 

また、そのおもちゃで遊べる時間を決めて、「タイマーが鳴ったら交換ね」などと言うのもいいかもしれません。

 

 

強化

 

「叩く以外の方法でおもちゃをゲットした経験がなく、他の方略が使えない」ことへの対応として、望ましい行動でおもちゃをゲットできたら、その行動を強化するといいでしょう。

 

例えば、Aちゃんがおもちゃを欲しそうにしていたら、手が出る前に「かして~だよ」とおもちゃをゲットする方法を伝えます。

 

それがしっかりできたら、たくさん褒めます。

 

褒めること+おもちゃで遊べることで、行動は強化され、よりその行動が出やすくなります。

 

 

消去

 

強化はある行動を増やすものでしたが、消去はある行動をなくす(減らす)ものです。

 

たとえば、お友達を叩いたら、叱られる+おもちゃは没収としましょう。

 

そうしたら、お友達を叩いてもいいことが全然ないと学習します。

 

この場合は、叩く以外の方法も併せて伝えましょう。

 

 

よくある他の例で、スーパーで子供が「お菓子買って~」と泣き叫び、それに折れた保護者がお菓子を買ってしまうというのがあります。

 

この場合だと、泣き叫ぶ=お菓子がもらえる と強化されています。

 

「お菓子買って~」に対しては、その行動を消去するべく、意図的無視が効果的です。

 

絶対にお菓子は買わずに、わざと無視をしていれば、いったんは泣き叫ぶ声が大きくなっても、自然と静かになっていきます。

 

 

おわりに

 

応用行動分析についてご紹介しました。

 

途中で紹介した本は、子育てに特化したもので、専門知識がない保護者の方でも読みやすいものが多いです。

 

「こんな行動に困っている」「もっと○○できるようになってほしい」という方は、ぜひABAを試してみてください!